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『おたるワイン』北海道ワイン(株)です。【小樽】
『おたるワイン』北海道ワイン(株)です。【小樽個人Sightseeing TAXI高橋】
北海道ワイン(株)本社と工場(おたるワイン)
小樽毛無山の中腹、標高350m、敷地面積7万坪(約23ha)に北海道のブドウか造った、北海道ワイン本社・工場があります。
今では食事時、かならずワインを飲みながら・・・というワイン党が日本人にも多くなっております。ワインと言えばフランス・ドイツがお決まりですが、日本国内でも本場に見劣りしない素晴らしいワインが醸造され、市場に出回っております。
何処かワインには貴賓が伴う雰囲気があって、味は勿論のこと、ファッション感覚も楽しめるところに人気の秘密があるのかも知れません。
さてこの北海道ワイン(株)ですが、現在はワイン業界では知る人ぞ知るワインですが、今から40年程前の昭和51年この地でワイン醸造が始まったのです。それも試験醸造で、空知管内浦臼町鶴沼にドイツから苗木を取り寄せて植えてから2年たっての事でした。
経営者の嶌村彰禧氏は社員を当時の西ドイツに派遣し、そしてドイツ人技師「グスタフ・グリューン」氏を招き、ゲルマンの心と技術を学び、毎年1千ℓ(1400本)を試験醸造し続けたのでした。
鶴沼の畑の苗木もだんだん根付き、実を沢山付けるようになった昭和54年、現在の工場建設に架かりました。ドイツ人・グスタフの指導のもとにその秋、工場は完成し本格的な醸造が始まったのです。すべてドイツ式を取り入れました。
ドイツのライン川沿いの傾斜地に沢山のブドウ畑が有りますが、そこの醸造所も傾斜地をうまく利用して、建物は半地下構造になっているようですが、ここもそれを応用しているのが特徴です。
待ちに待った本醸造、最初に誕生したワインは35㎘だったそうです。
その後も苗木や収穫量によって醸造量は増え、昭和60年には工場の拡張工事をし、醸造量は500㎘までになりました。
ブドウは今では契約栽培の農家によって生産され、この工場に運ばれて来ます。
(契約栽培している農家は小樽・虻田・仁木町銀山・島牧・倶知安・余市で40戸ほどの農家が携わっています。それと共に浦臼と三笠に自営農場が有ります。)
この北海道ワインの特徴は正真正銘100%・北海道産葡萄から造られている事です。
オーナーの嶌村氏は山梨県塩山市牛奥の方で、21歳の時、余市で過ごすうちすっかり北海道が気に入ってしまったそうです。生まれた時から牛奥の果樹園で育ち、父親は「第五醸造」の組合長を長くやっておられた方で、その影響も多大に有ったようです。
(塩山氏牛奥はブドウの品種で、デラウェアが日本で発祥したところ)
オーナーの嶌村氏は「北海道は日本の食料基地、現在作っている農作物に何かを加えるとしたら”葡萄”である。今の葡萄では駄目、人は駄目を認知してその行動を弁護し、いたずらに時を過ごします。私は古い時代の人間で、そんな容認を己の厳律が許さない」とワインに対する理念と将来の産物の夢を語り、あくまでも、ドイツのワインにこだわって、ドイツの1千年の葡萄の歴史とワイン造りを次の代へ残して行きたいという思いが深く込められ、こだわりの中から本場仕込の美味しいワインを生産し続けております。
北海道はなぜ?ワイン醸造に適しているのでしょうか。
北海道は日本で唯一「低温乾燥地帯」で、北海道以外の日本で体験する「梅雨」が有りません。その上、台風の北海道上陸も大変少ないです。更に稲作の減反などで、新しい作物の開発が急務となっております。そんな中に熱い視線が向けられ、すでに手掛けておられる農家の方の経験から、転換作物の優等生が「ブドウ」であるというのです。
現在国産ワインの原料は多く外国から輸入されております。そこには高温多湿の生産地で生まれたものも含まれ、生産地によって様々なのです。
それから見ますとドイツやフランスに似た気候風土の北海道はにはブドウを生産し、ワインの醸造に適した品種と栽培地の可能性を多く秘めているのです。
ライン川に沿って延々と続くブドウ畑は、それはそれは見事です。なぜこんな傾斜地に有るのか不思議でしたが、何にもまして太陽の恵みは大きな要因です。気象・土壌はさる事ながら、ある時はライン川の水温に影響され、そこから立ち上る蒸気、川から吹き付ける風が知らず知らずブドウに大きな影響を与えていたのです。
優れたブドウこそ美味しいワインが生まれる原点なのです。酒類評論家の穂積忠彦さんは「ドイツ系のワインの美酒は北の大地・北海道に有り」と申してます。