史跡入江・高砂貝塚 『世界遺産』北東北の縄文遺跡群 入江・高砂貝塚館です。北海道観光個人タクシー高橋【洞爺湖町】

世界遺産 史跡 入江・高砂貝塚

虻田郡洞爺湖町高砂町に有る、世界遺産 史跡 入江・高砂貝塚です。

入江貝塚

共同の祭祀場や墓地を支えた集落跡です。

貝塚露出展示 道具の広場 入江貝塚は貝が少ない貝塚です。

しかしよく見ると、動物の骨や魚の骨などをたくさん見る事ができます。

ここでは、およそ1500年にもわたって堆積した貝塚の断面を展示しています。

住居の広場 縄文時代の人々の住まい(竪穴建物)を「遺構」・「骨格」・「土葺き」という、3つの形で再現しています。

入江貝塚は貝が少ない貝塚です。

しかしよく見ると、動物の骨や魚の骨などをたくさん見ることができます。

ここではおよそ1500年にもわたって堆積した貝塚の断面を展示しています。

入江貝塚は内浦湾を望む段丘上にある集落跡です。

竪穴建物による居住域、墓域、貝塚で構成されます。

墓からは筋用萎縮症に罹患した成人人骨も確認されました。

縄文文化は約15000年前から2400年前まで1万年以上にわたり日本列全体に展開した先史文化です。

当時の人々は、厳しくも豊かな自然に謙虚に向き合いながら、採集・漁労・狩猟を生活の基盤とし、共生と循環の思想のもと心豊に暮らしていました。

特に北海道においては、日本列島の大部分が水稲耕作を基盤とした弥生文化に移行した後も農耕を基盤とせず、続縄文文化、オホーツク文化、擦文文化などを経てアイヌ文化へと続く独自の歴史が展開しました。そのため、「自然への畏敬の念」や「共生の思想」など、命ある全てのものを尊重する精神が今日のアイヌ文化のなかにも色濃く残っています。

縄文文化の『自然と共生』する心は、現代はもちろんのこと、これからの社会のあり方を考えるうえでも普遍の価値を含んでいます。

高砂貝塚は、内浦湾を望む低地に立地する貝塚を伴う共同墓地です。

墓域からは、抜歯の痕跡のある人骨や胎児骨を伴う妊産婦の人骨のほか、土偶や土製品などが出土しました。

旧石器時代とその終焉

旧石器時代の人々は、マンモスやヘラジカなどの大型動物を追いかけながら移動生活をしていました。

北海道で最も古い遺跡は約3万年前のもので、旧石器時代に属します。

この時期は最終氷期に当たりますが、なかでも最冷期となる約2万年前から「細石刃」という石器が急速に増え、温暖化が始まる1万5千年前を経て1万2千年前まで盛んに使われました。

細石刃とは長さ3~5cmの細長い剥片を木製や骨製の柄の両側に溝を彫って列状に複数取り付け、狩猟用の槍などとして使ったものです。

少量の石材から大きな利器を作ることができ、また植えた刃の部分を取り換えれば切れ味の蘇る大変便利な道具でした。

シベリア周辺では北海道よりも古い段階の細石刃が多く分布することから、大型動物を追いかけながら、アジア大陸と陸続きなっていたサハリン島を南下し、半島の一部になっていた北海道島に人々が移動してきたと考えられます。

一方、このような北ルートとは別に、列島の西の九州側にもやや遅れて約1万5千年前に細石刃が入ってきます。

そして、その後に訪れる急激な温暖化と環境の変化にともない、主にこの細石刃文化を母体として縄文文化が日本列島で生まれました。

温暖化と縄文文化の始まり

地球の歴史を見ると、寒冷な「氷期」と温暖な「間氷期」を数万年周期で繰り返しており、約1万5千年前からベーリング/アレレードと呼ばれる急激な温暖化の時期を迎えます。

この温暖化によって海水面が一気に130mも上昇し、北海道とサハリンは大陸から離れて島となります。

また、氷期にはほぼ閉じていた対馬海峡が大きく開き、湖の状態だった日本海に暖流の対馬海流(黒潮)が大量に流れ込んで北上します。

また、日本海のに流れ込む海流の量が多いため、溢れた暖流が北海道と本州の間の津軽海峡を通って太平洋に流れて本州北部の東岸沖を南下し、一方は北海道渡島半島の南東部を北上するようになります。

温暖化による海水面の上昇と潮流の流れの変化は、日本列島の自然環境の形成と縄文文化の萌芽を考えるうえで重要な要素です。

暖流は海面の表層を流れるので、そこから生じた水蒸気が列島に雨や雪を降らせ、温暖・湿潤で四季がはっきりした気候が形成されました。

山々は緑豊かな森林と小河川が形成され、また海水面の上昇とともに潮流が活発化したことにより、近海には様々な海洋生物が生息するようになりました。

採集・漁労・狩猟を生活の基盤とする縄文文化は、こうした生物多様性に満ちた自然環境の形成とともに誕生することになります。

地球規模で見ると、北米大陸やヨーロッパではヤンガー・ドリアス(12900年前~11500年前)と呼ばれる寒冷化が再来しますが、日本列島は暖かい対馬海流に囲まれていたためか、北半球の他地域に比べ、劇的な寒冷化は確認されていません。

暖流に囲まれ比較的安定した環境が維持されたことが、縄文文化の形成においても幸いしたかもしれません。

高砂貝塚

内浦湾に面した共同墓地です。

高砂貝塚では縄文時代の貝塚だけではなく、アイヌの人々が暮らした痕跡も見つかりました。

縄文時代の貝塚を当時と同じ場所に再現しました。

A地点貝塚からは縄文時代後期の貝塚と晩期のお墓が見つかっています。

縄文時代にも流れていたオムナイ(高砂川)を「縄文ビオトープ」として再現しました。

水辺の植物や生物を観察することができます。

縄文文化の位置づけと特徴

【世界史的な位置づけ】

縄文文化の名前にある「縄文」とは、この時代の土器の多くに縄目の紋様が付けられていることに由来します。

縄文土器の形や紋様には優れた芸術性が認められ、時期や地域によっても多様な変化が見られます。

縄文文化の始まりは、この土器の使用と定住化の実現をもって定義されます。

現在、最古級の土器には青森県大平山元遺跡出土のものがあり、放射性炭素による年代測定の結果、約1万5千年前の値が得られています。

一方、縄文文化は、穀物の栽培を主な生業とする弥生文化に置換される形で終焉を迎え、その年代は約2万5千百年前と考えられています。

世界史のなかで位置づけると、例えばヨーロッパにおける旧石器時代の一部から新石器時代、青銅器時代を経て鉄器時代にまで及ぶ長大な時間が縄文時代の存在した年代に相当します。

また、土器や磨製石器の使用、あるいは定住化の実現という文化要素で見ると、縄文文化はユーラシアの新石器時代と対比されます。

【縄文文化の特徴】

縄文文化の最大の特徴は、単に長期間存続しただけではなく「1万年以上も自然と共存しながら定住生活を実現した」点にあります。

ユーラシア西部の主な新石器時代を見ると、概ね農耕・牧畜の開始とともに定住生活に移行していますが、そこで定住の森林の消滅が始まったのとは異なり、縄文文化は自然環境を大きく改変することなく、採集・漁労・狩猟を基盤として長期間の安定した暮しを実現しました。

また、縄文文化が存続した1万年間には何度か大規模な気候変動が起こり、火山噴火や地震等の大きな災害もありましたが、当時の人々は巧みに環境に適応し、縄文文化の伝統を維持しました。

こうした自然との関わりのなかで、この文化に固有の文化的伝統も生まれています。

植物繊維を使って籠などを作る編組技術、ウルシの樹液を採集・精製・加工する漆工技術は、植物の特性を熟知しなければ成立しない大変高度なものです。

また、実用的な道具だけでなく、粘土で人形を造形した『土偶』も作られました。

命の再生や循環を願っていたものと思われ、高い精神性が窺えます。

北海道の縄文文化

【最古の土器と定住】

北海道で最も古い土器は、道東部の大正3遺跡(帯広市)から出土したもので、放射性炭素による年代測定で約14000年前という年代値が得られています。

この土器は乳房状の突起を持つ丸底の形をしており、縄目ではなく、爪形の紋様が施されています。

この形と紋様の特徴は本州の土器に共通していることから、初期の縄文文化においては、北海道東部に至るまで本州とほぼ均一の文化要素が広がっていた可能性を示しています。

北海道ではこの段階の住居跡はまだ見つかっていませんが、列島の各地ですでに竪穴建物が出現していたことが知られています。

入江・高砂貝塚館

入江・高砂貝塚の総合的な情報センターです。

体験学習や講座ができる「体験学習室・ガイダンス室」と出土品を展示している「展示室」があります。

イノシシの牙で作られた装身具

入江式土器

シカの角や動物の骨で作られた道具

土偶と環状土製品

高砂4号人骨レプリカなどが展示されております。

展示室では入江・高砂貝塚で発見された様々な出土品を展示しています。

土器や石器のほか、動物の骨で作られた道具や、縄文人骨のレプリカも展示しています。

JR利用(特急利用)

札幌より約1時間50分 苫小牧より約1時間

函館から約1時間50分 洞爺湖駅下車、徒歩約15分

乗用車利用

(道央自動車道)虻田洞爺湖ICより、約5分

(一般国道)札幌より国道230号約110㎞、約2時間40分

室蘭より国道37号約47㎞、約1時間

函館より国道5号・37号約160㎞、約3時間50分

会館期間:4月から11月末日

開館時間:午前9時から午後5時まで

休館日:毎週月曜日・祝日の翌日

入館料:一般大人1名¥150 小中高生¥100 団体大人¥100 小中高生¥50

有効期限は、1人1回発売当日限り

団体は、15人以上について適用となります。

※入館料金・開館時間・休館日など変更になっている可能性あります。 要確認お願い致します。

TEL (0142)76-5802 入江・高砂貝塚館 虻田郡洞爺湖町高砂町44番地

北海道の火山

有珠山は、日本でもっとも火山活動の盛んな山の1つといわれ、これまで、何度かの大爆発がありましたが、このあたりも、多くの被害を受けたところです。

北海道は、那須火山帯・千島火山帯・鳥海火山帯など、火山の帯が縦横に走っていて、火山の数は、大小あわせて48ヵ所にものぼります。

気象庁では、全国の火山活動のうち19の山を、とくに要注意として、常に観測をつづけていますが、そのうち5つは、北海道にある火山です。

有珠山・駒ケ岳・樽前山・十勝岳・雌阿寒岳の5つですが、これは全国のおよそ4分の1を占めるほどです。

このように、北海道では沢山の火山が、その周辺の湖・沼・温泉とともに、観光のシンボルとなっていますので、いったん、噴火したときの災害の大きさははかりしれず、昭和52年の有珠山の噴火を教訓に、あらためて、その対策が検討されています。

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