幕別町で面白実験してみました。

幕別温泉と若山牧水

幕別町に幕別温泉があります。

泉質は単純泉で、リュウマチ・神経痛・関節炎などに効き目があり、広々とした十勝平野を一望できる場所ということもあって、近郊の人々に親しまれています。

大正１５年、旅と酒をこよなく愛した歌人若山牧水が、やはり歌人の喜志子夫人とともに、ここを訪れています。

（歌詩発行の借金返済のため揮毫行脚）

当時は黒田温泉と呼ばれていましたが、シラカバや、カシワの原生林につつまれた、静かな温泉にひたりながら、日高の山々を眺め、小鳥の声を友として、お酒を楽しんだといいます。

現在、温泉の入り口には

「幾山河　越えさりゆかば　さびしさの

はてなん国ぞ　きょうも旅ゆく」

という、牧水の代表的な歌を刻んだ歌碑が建てられています。

なお、牧水の歌碑は、北海道ではこの幕別温泉と上砂川岳温泉の２ヵ所だけですが、全国には１００ヵ所近くあるそうです。

『揮毫行脚＝文や絵（色紙など）を書き、謝礼をもらいながら旅をすること』